<プリプロダクション(企画・準備)に関する費用相場>
企画は動画制作における一番初めの段階なので、ここで失敗をすると良い動画はできません。最も重要な工程といえるでしょう。
どんな動画を作るのかコンセプトを決め、それに沿って台本や絵コンテをつくっていきます。依頼側の意向を上手く汲みるだけでなくマーケットを深く理解し、用途を踏まえたり、最新のノウハウや情報を駆使したコンテンツの企画提案をしてくれる制作会社に依頼しましょう。
企画にかかる費用は10万~100万円程度と幅広いです。金額自体というよりも全体の費用に対して企画部分の割合があまりに低い場合、動画のクオリティが下がってしまうかもしれません。また映像制作自体のスキルはないので外注をするが企画の方向性は自社で決めようと考えている企業もあるかもしれません。しかし、それもあまりおススメできません。企画の初期段階でターゲットに合っていなかったり軸がぶれていたりすることは動画のクオリティを下げる要因となるからです。、企画こそプロの力を借りるべきフェーズです。企画が動画の肝となることを覚えておいてください。
企画の初期段階で自社の作りたい作品イメージに近い参考動画をYoutubeなどでみつけておいて制作会社に提示したり、ストーリーのアイデアや台本のあらすじを考えておいてブレインストーミングを行うなどをすると費用を抑えながらクオリティを上げられることも多いのでおすすめです。
また制作会社によっては絵コンテに簡易的な動きを付けた「動画コンテ」を作り、作品の完成イメージを共有してくれる場合もあります。
<プロダクション(撮影・制作)に関する費用相場>
動画作品の素材となる実写映像を撮影したり、イラストやCGを制作したりする工程にかかる費用です。どのような映像表現にするのか、時間尺はどれくらいなのかなどによって大きく費用相場は異なります。また実写かアニメーションかによってかかる費用の項目が異なります。
*実写映像の場合
実写映像の場合の費用相場は、10万円~200万円程度です。
実写映像を制作するにあたり最も費用がかかるのが撮影費用で、何人のキャストが必要なのか、どのような規模の撮影なのか、撮影日数はどれくらいかかるのか等によって大きく異なります。スタジオ費用や、ロケ地の使用費用、機材の使用費用がかかるほか、キャスト以外にもカメラマンや照明、音声担当、美術、ヘアメイク、衣装担当などの人件費、それにかかわる宿泊費や交通費も必要です。天候に左右される場合は想定よりも日数を要する可能性があり、予備日を設定することも多いので注意しましょう。
撮影にかかる日数をできるだけ短くすることが費用を抑えるためのポイントです。その他、外部のキャストではなく自社の関係者を出演者として使ったり、撮影場所を自社のオフィスや店舗、工場にする、また自社で保有している写真素材を提供することで費用を抑えることは可能です。
*アニメーション映像の場合
アニメーション映像の場合の費用相場は、5万円から200万円です。購入したイラストを使って制作するのか、オリジナルのイラストを描画するのかが大きなポイントになります。イラスト素材の購入の場合はその購入費用、イラストを描画する場合はイラストレーターの人件費などがかかるためです。
さらにクオリティを高めて3DCGの制作を行う場合は費用が跳ね上がり、安くても30万円程度、高ければ200万円以上かかることも十分に考えられます。
<ポストプロダクション(編集・仕上げ)に関する費用相場>
ポストプロダクションとは、撮影した映像素材やイラスト、アニメーション素材を台本や絵コンテに合わせてつなぎ合わせ加工・合成したり、テロップ、グラフィック、BGMやナレーションなどを加えて動画作品へと仕上げていく工程です。
動画編集スタッフのほかナレーターや声優の人件費、BGMの使用費用や作成費用などがかかります。BGMにフリー素材を活用したり、ナレーターの人選時にコストを意識したりすることでコストを抑えることができます。
ポストプロダクション(編集・仕上げ)についても実写か、アニメーションかによってかかる費用が異なります。
*実写映像の場合
実写映像の場合の費用相場は、10万円~100万円程度です。
プロの編集作業といっても専門スタジオを使うだけが方法ではありません。今はパソコンと動画編集アプリがあれば編集や合成、字幕入れなど多くの作業ができてしまいます。また照明や美術にこだわって撮影しておけば編集時に調整や加工作業を少なくできます。
そして撮影時にコメントの同時録音をした場合は仕上げ時にその音を聞きやすく整える作業が必要ですがその分ナレーションやアフレコを少なくでき、それらの費用は軽減できます。
*アニメーション映像の場合
アニメーション映像の場合の費用相場は、20万円から200万円程度と、実写映像よりも高くなることが多いです。3DCG動画の編集はさらに高いスキルや時間を要するため、50万円から300万円程度かかるでしょう。
またアニメーションではセリフやナレーションを入れる場合、仕上げ時にそれらの声を録音するため、それらの録音費用が多くなります。